グラフィックデザインを始めるための基本的な考え方と色の持つ効果

人の心理・印象
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はじめに

デザインを始める際に重要なのは、そのデザインの目的と意図を理解することです。デザインはただ美しいものを作るだけでなく、特定の目標やメッセージを伝えるための手段として機能します。例えば、ウェブサイトのデザインは、訪問者に特定の情報を伝えたり、特定の行動を促したりすることを目的としています。

デザインの目的を理解するためには、まず対象となるユーザー層やターゲットオーディエンスを把握することが重要です。デザインは常にその対象となる人々にとって使いやすく、理解しやすいものでなければなりません。そのためには、ユーザーのニーズや行動パターンを考慮し、デザインの要素を選択する必要があります。

また、デザインの意図を理解することも重要です。デザインには常に伝えたいメッセージやコンセプトがあります。例えば、ロゴデザインは企業やブランドのアイデンティティを表すものであり、色や形、フォントなどの要素はその企業のイメージを伝えるために慎重に選ばれます。

デザインを始める際には、そのデザインが何を伝えたいのか、誰に対して伝えるのか、という点を常に意識しましょう。目的と意図を理解することで、より効果的なデザインを生み出すことができます。

グラフィックデザインの具体的な例

グラフィックデザインは、さまざまな形式や用途で表現される広範な分野です。以下に、グラフィックデザインの一般的な種類をいくつか挙げてみます。

ロゴデザイン

企業やブランドのアイデンティティを表すために使用される図形や文字のデザインです。ロゴは、視覚的な印象を与え、ブランドの認知度を高める役割を果たします。

パッケージデザイン

商品のパッケージやラベルのデザインを行います。製品の特性やブランドイメージを反映し、消費者の注意を引く役割があります。デザインのフォントやベースになるカラーで伝わるイメージが変わってきます。

パンフレット/リーフレットデザイン

イベントやプロモーション、商品の案内などに使用されるパンフレットやリーフレットのデザインを行います。情報をわかりやすく伝えることが重要です。あまり情報を詰め込みすぎると、読み手が疲れてしまうので、上手に余白やイラストを使うとよいです。

書籍デザイン

書籍や雑誌のレイアウトや装丁のデザインを手がけます。タイポグラフィや画像の配置など、読者の読みやすさと視覚的な興味を考慮します。

その他広告用デザイン

広告用のポスターやフライヤー、名刺、ショップカードなどのデザインを手掛けます。製品やサービスの魅力を伝え、顧客の興味を引きます。

これらは一部の例に過ぎませんが、グラフィックデザインは私たちの生活の中にたくさんあることがわかります。。それぞれの分野で異なるスキルや技術が求められますが、共通しているのはデザインのクリエイティブなアプローチです。ビジネスにおいて、どのデザインも見る方がいて、どう思うかはひとそれぞれです。そこがデザインのおもしろいところですよね。

色にはどのような効果を感じるのか?

色には、私たちの感情や印象に大きな影響を与える力があります。たとえば、赤色は情熱や興奮を惹き起こし、青色は安らぎや落ち着きを感じさせます。

色彩の選択は、デザインの目的やターゲットに合わせて行われるべきであり、適切に活用することでデザインの効果を高めることができます。

では私たちにとって色が持つ効果はデザインにとってどのように組み込むと発揮しやすいのか、具体例を含みながらみていきましょう。

色が感情や心理状態に与える影響

色が私たちの感情や心理状態に与える影響を「情緒的効果」と言ったりします。色彩心理学では、特定の色が特定の感情を引き起こすとされています。

例えば、赤色は情熱的で刺激的な感情を呼び起こし、活気や興奮を与えます。このため、レストランやバーなどの飲食店では、赤色が使用されることが多いです。

一方、青色は穏やかさや安らぎをもたらす色として知られており、リラックスした環境や睡眠用の部屋でよく使用されます。また、青色は信頼性や専門性を象徴するため、ビジネスや医療機関のロゴやウェブサイトでも見られます。

ネットの広告ボタンは青や緑、オレンジ色が多い傾向なのは、クリックされやすくなるという心理のもと配色している方が多いです。

色が実用的な目的や機能に与える影響

色が実用的な目的や機能に影響を与えることを「機能的効果」と言ったりします。

これは、色が情報の伝達や行動の促進にどのように影響するかを示します。

例えば、交通信号では、赤色が停止を意味し、黄色が警告を意味し、緑色が進行を意味します。これらの色の使用は、運転者に特定の行動を促し、交通の安全を確保します。

また、商品のパッケージデザインでは、色が製品の特性やブランドイメージを伝えるのに役立ちます。例えば、清涼飲料水のパッケージには鮮やかな色が使用され、フルーツや甘さを連想させます。

情緒的効果は感情や心理状態に影響を与え、機能的効果は情報伝達や行動の促進に影響を与えるという点で異なります。デザインの目的やコンテキストに応じて、適切な効果を生み出すために色を選択することが重要です。

色別の効果のまとめ

よく知られた色とそれが一般的に関連付けられる効果をいくつかまとめました。

情緒的効果

  • 情熱的で刺激的な感情を引き起こします。
  • 興奮や活気を与え、エネルギーを高める効果があります。
  • レストランやバーなどの飲食店で使用されることが多いです。

機能的効果

  • 停止や注意を促す役割を果たします。例えば、交通信号や警告シンボルで赤色が使用されます。
  • 広告やポスターで目立たせたい要素に使用され、視覚的な引き立て役として機能します。

情緒的効果

  • 穏やかさや安らぎをもたらし、リラックスした感情を引き起こします。
  • 信頼性や専門性を象徴し、落ち着いた印象を与えます。
  • 医療機関や企業のロゴなどでよく見られます。

機能的効果

  • 警告色として使用されることがあり、危険や注意を示す役割を果たします。例えば、海やプールの深い部分を示す看板などで使用されます。
  • 抑制的な効果があり、食欲を抑える効果があるとされています。そのため、ダイエットや健康関連の商品に使用されることがあります。

情緒的効果

  • 自然や平和、安定感を表し、心地よい感情を呼び起こします。
  • 環境に優しいイメージを持ち、リフレッシュやリラックスを促します。
  • 自然食品や健康製品のパッケージなどでよく見られます。

機能的効果

  • 成長や希望の象徴として使用され、新たな始まりやポジティブなメッセージを伝える効果があります。
  • 緑は目にやさしく、長時間の視覚作業に適しているとされます。そのため、学校やオフィスの環境にも使用されることがあります。

情緒的効果

  • 清潔感や純粋さを表し、穏やかな感情を引き起こします。
  • 無邪気さやシンプルさを象徴し、平和や調和を連想させます。

機能的効果

  • 空間を広く見せ、明るく清潔感のある雰囲気を演出します。
  • 無色透明な性質を持つため、他の色との組み合わせでさまざまな効果を生み出すことができます。

情緒的効果

  • 高級感やエレガントさを表し、力強い印象を与えます。
  • 謎めいた雰囲気を持ち、深遠な感情や神秘性を引き起こします。

機能的効果

  • 強調や対比を生み出し、他の色を際立たせます。
  • 背景や枠組みとして使用され、コントラストを強調することで視覚的な強さを与えます。

黄色

情緒的効果

  • 明るく楽観的な感情を表し、活気や元気を与えます。
  • 温かみや陽気さを伝え、幸福感や希望を連想させます。

機能的効果

  • 注意を引きつける役割を果たし、情報の重要性を強調します。
  • 警告色として使用されることがあり、危険や注意を示す効果があります。

オレンジ

情緒的効果

  • 暖かさや活力を表し、元気や陽気さを与えます。
  • 社交性や友情を連想させ、親しみやすさを表現します。

機能的効果

  • 目を引く色として使用され、広告やポスターでよく見られます。
  • 暖色系の中でも比較的落ち着いた印象を与え、バランスの取れた配色に適しています。

ピンク

情緒的効果

  • 優しさやロマンスを表し、愛情や幸福感を与えます。
  • 癒しや安心感を提供し、女性らしさや優雅さを象徴します。

機能的効果

  • 子供向け製品や女性向け商品のデザインに使用されることが多く、柔らかなイメージを演出します。
  • 注意を引く効果があり、注意喚起や目立たせたい要素の強調に役立ちます。

茶色

情緒的効果

  • 自然や地に足つき、安定感や安心感を与えます。
  • 温かみや落ち着きを表し、快適な環境を連想させます。

機能的効果

  • 自然素材や手作り製品のイメージを強調し、アンティークや伝統的な雰囲気を演出します。
  • 落ち着いた色調であるため、リラックスや癒しを求める環境や商品に使用されることがあります。

情緒的効果

  • 華やかさや高貴さを表し、神秘的で幻想的な雰囲気を与えます。
  • 優雅さやロマンティックな感情を引き起こし、創造性や豊かな想像力を刺激します。

機能的効果

  • 贅沢さや高級感を演出し、特別なイベントや商品のプロモーションに使用されることがあります。
  • 高度な知性や創造性を象徴し、教育や芸術関連のコンテンツで使用されることがあります。

紺色

情緒的効果

  • 安定感や信頼性を表し、落ち着いた印象を与えます。
  • 優雅さやクラシックな雰囲気を連想させ、高品質やプロフェッショナリズムを表現します。

機能的効果

  • ビジネスや法律関連の分野で使用され、信頼性や信頼度を高める効果があります。
  • テキスタイルやインテリアデザインで使用され、落ち着いた雰囲気や上品さを演出します。

以上、11色まとめてみました。

もちろん、まとめた内容がすべてでもなく、型にはまりすぎず自由な発想であることがデザインの楽しさです。デザインの目的やコンテキストに応じて、適切な色を選択し、効果的に活用することが重要です。

最後に

色は私たちの気持ちや行動に影響を与えます。デザインする際には、色が人々にどんな感情を起こさせるか考えることが大切です。赤や青などの色は特に感情に訴えかけ、行動を促すことがあります。白や黒、黄色、オレンジ、ピンク、茶色、紫、紺色など、色にはそれぞれ独自の効果があります。デザインの目的や対象となる人々に合わせて、色を選ぶことが重要です。

しかし、デザインを堅苦しく思うことはありません。正解はなく、デザインする人、チームの思いが伝わるよう、そしてデザインを受け取る側がどう思うのか想像し、「ワクワク」を持って企画することで、とても楽しいビジネスになります。色の効果を理解して、うまく活用することで、魅力的で効果的なデザインを生み出せるように、小さなアイディアも大切にしていきましょう。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

次回は「フォントの選択とタイポグラフィの重要性」についてお話していきたいと思います。

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